勝手に他サイト様と比較しながら留学の様子を紹介していきたいと思います。
チェコの大学
日本の大学は最初は色々と手厚く丁寧でしたが、この点チェコの大学は日本と全然違い、あまり優しくありません。
基本的に自分から積極的に情報を集め友達を作って行く必要があります。
自分から動いていかないと次に何をすべきかすぐに分からなくなり、簡単に一人ぼっちになってしまいます。
まさにそうです。大学にサポートを期待してはいけません。一人一人対応が違ったりするので自分で情報を集める必要があります。ちなみにニューヨーク大学のサポートはしっかりしているそうです。
クラスメイトは国際的で多種多様
日本では一部の大学を除いてほとんどの学生は日本人ですがチェコでは多様性に富んでいます。
英語で学ぶコースの場合はチェコ人は数人程度で半分にも満たないでしょう。
学生の国籍はバラバラですが多いところはスロバキア、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンなどです。
他にもドイツ、トルコ、ポーランド、メキシコやブラジルなどの中南米系、アメリカ人もいたりします。
逆に少ない、または全然いないのはアジア人や中東系の人たちです。
絶対にゼロとは言いませんが、いたら珍しいです。
どこの国も極端に偏ることが無いので、自然と英語が共通言語になりこの点はメリットになります。
機械工学部の同期はインド系6割、中東、トルコ系2割、ロシア語圏系2割の印象です。東アジア系は韓国人と中国人を1人ずつ見かけました。東南アジア系はめったに見かけなく、タイ人1人だけです。そのほかに交換留学生としていくつかのクラスにヨーロッパ、北米系が何人かいます。フランス、ドイツ、イギリス、アメリカなどです。
オリエンテーションに時間をかけずクラスメイトと自己紹介をして知り合う機会が無い
私が行った大学ではオリエンテーションは必要最低限のみで、大学入学前に簡単な案内が何通かメールで送られてくるだけでした。
そしてアイスブレークタイムが無く、みんないきなり講義の参加になりました。
クラスメイトはたくさんいましたが、みんな知らない人だったので最初の1学期目はとにかく手探り状態です。
おかげで大学を卒業するまで全然話したことがないクラスメイトも随分いました。
オリエンテーションは基本ないです。入学前にありましたが今知っている人は誰も行きませんでした。課題をやるにつれ情報を共有したりするので自然に友達になっていきます。
話したことがないクラスメイトはいませんでしたが、無口なロシア人と友達になるのは難しかったです。
友達を通じて知り合いの輪が広がっていく
最初はクラスメイトと知り合う機会が少ないかもしれませんが、時間が経てば少しづつクラスメイトと話して行くようになります。
一度友達になると気軽にパーティーなどに誘われるようになります。
日本の場合は自分の知らない人をパーティーなどに呼んだりしませんが、ヨーロッパでは違います。
普通に友達が更に友達を呼んでどんどんと繋がっていきます。
私もパーティーの時に日本からの交換留学生を招待して一緒にパーティーに参加したりしました。
日本では友達のグループは固定されがちですが、ヨーロッパではいつでも新しい人と知り合う機会があります。
クラスメイトとパーティーは少ないです。機械工学部のエンジニアたちなので納得です。
知らない人とパーティーするのは一般的ですね。僕ももう慣れて誰でも誘う側になってます。しかし今はコロナで難しいです。
グループはありますが、そんな閉鎖的ではないです。
サークルなどが少なく言語の問題もあったりする
日本の大学ではサークルなどの紹介する時間がオリエンテーション内にあり、活動も活発です。
しかしチェコ、と言うかヨーロッパの大学はそうでは無く一部のクラブ活動があるのみです。
クラブも向こうから勧誘してくれたりとか歓迎会があったりとかは無く、入りたければ自分から活動場所に行くなり連絡を取って見学などしていく必要があります。
活動も英語の場合もあればチェコ語のみの場合もあります。
チェコ語でのみ勉強しているチェコ人などは英語があまり得意ではない人も多く、コミュニケーションが取れないなんてパターンもいくらでもあります。
サークルは少ないです。あってもフォーミュラ系の開発や他の開発系、大学のサービス系、留学生向けのサークルなどです。自発的にいかないといけませんね。
違う学年の人と知り合う機会は少ないが年齢層は幅広い
サークルとかが無いと先輩、後輩と知り合う機会は全然ありません。
そうすると日本の大学では先輩からアドバイスが貰えるようなケースでもチェコの大学では自分で情報を集めて何とかしなくてはなりません。
英語で勉強するコースはクラスメイトも国際的になり、自分より年齢がずっと上だったり自分より下だったりと様々です。
チェコにも英語圏にも先輩、後輩の概念は無いので日本みたいな先輩後輩の関係は生まれません。
10代から30代はクラスにいます。先輩後輩と関わる機会は過去問の共有時などだけです。
必修がほとんどで選択科目が少ない
これもヨーロッパで同じ傾向があります。
ヨーロッパの大学は基本ほとんどが必修になりその分野の専門性を高めていきます。
選択科目は少ないので、必然とほとんど同じクラスメイトと一緒に講義を受けることになります。
その通りですね。まず大学の英語での授業が限られてます。
講義自体は余りなく、自習がメイン
講義だけで言えばチェコの大学は忙しくありません。
多くの学生は金曜に講義が無いので大学に来るのは週に3日から4日です。
しかし科目ごとに毎週読む課題や問題が事前に配られ、その回答を用意しておかねばなりません。
課題の量は科目や教授によって大きく変わり、毎週20ページほどの論文を読まされることもあれば、毎週3〜4つの論文(合計100ページを越える)を読まされることもあります。
最初は慣れない英語での論文を読むのに手間取り、全ての科目を全てこなすとなると大変な量になります。
私も実際講義の準備のために大体毎日朝の3時や4時までずっと課題をやり、自分のノートに論文のポイントをまとめたりと苦労しました。
自習がメインですね。
学部の時は5日間毎日行って忙しかった気がします。教科によりますが、宿題などは基本なく課題が数週間に1度課せられます。機械工学部なので何かを読まされることはないです。工学系なので日本語のわかりやすい情報も多くインターネット上にあり、英語と日本語で勉強できていいのですが頭が混乱します。
グループワークやプレゼンなど課題は様々
これは行く大学の規模で変わってきますが、基本プレゼンは積極的に取り入れられてます。
1クラスが50人ぐらいだったりするとその科目にはグループでエッセイやプレゼンなど課題が与えられます。
友達とグループワークを一緒にやれる場合はスムーズにできるでしょうが、全く知らない人と一緒にやる場合は問題が起きやすいです。
プレゼンの場合は一緒に読み合わせなどは当日講義直前に少しやる程度のことが多く、全体の内容がチグハグになったりプレゼンの質が大きく出たりとトラブルも起きやすいです。
私の場合はクラスメイトでグループを作り、グループワークがある時はできるだけ同じメンバーでやるようにしました。
個人ワーク7割、グループワーク2割、プレゼン1割といったところです。基本インド人とのグループワークは大変でした。それでも何とか乗り切るのがエンジニアです。
チェコの大学では試験は3回受けられる
チェコの大学では試験期間が大体四週間ぐらい用意されます。
1科目に4日(例えば毎週水曜日の朝10時から)ほど設定され、自分でいつ試験を受けるか決められ、そして試験を落としても合計で3回まで試験を受けられます。
ちなみに教授によっては試験問題を毎回あまり変えない人もいたりします。
もちろん試験に早く合格すればその分冬休み、夏休みが長くなるので多くの学生は早い週からどんどん試験を受けていきます。
2回は自由に受けられ、それ以降は数が制限されます。基本は3回ですが教授の匙加減で、2回の時もあれば4回の時もあります。
試験日も自分で選択します。しかし試験日が他の教科と被っててもお構いなしなのでよく考えなければいけません。最近のオンライン試験だと、大学のルールによって教授たちの柔軟性が低下するので大変です。
みんな試験を早く終わらせ故郷に帰るのが一般的です。
交換留学しやすく、単位が認められやすい
日本では交換留学に行くには難しいですが、チェコを含むヨーロッパでは交換留学が非常に盛んです。
EUでルールを定めているだけあって単位交換も非常にスムーズで大体1学期分丸々単位交換できます。
ヨーロッパの交換留学はエラスムスプログラムと呼ばれており、学士レベルで2学期間、修士でも2学期間までEUより補助金が出ます。
この補助金は恐らく自分がどこの国から行くか、そしてどこの国に行くかで貰える分が変わります。
私の時は一番低くて1ヶ月300ユーロ、高い国で1ヶ月500ユーロです。
私はオランダに行きましたが、もしルーマニアやブルガリアに行けば補助金だけで1ヶ月の生活費を全て賄えたりできたりします。
そうらしいですね。でもよくわかりません。
卒業試験がある
日本ではゼミと卒論がありますが、チェコの大学にゼミはありません。
まず卒論(要件は大学、学部ごとで変わる)があり、それを提出すると今度は口頭の卒業試験(State Exam)とこちらも口頭の卒論のディフェンスが同じ日にあります。
私の大学では審査官は各学部の教授が数人と試験を受ける学生一人だけでした。
二つ合わせて大体1時間かからないぐらいです。
卒業試験は自分が学んできたことの総まとめなので一つ一つの問題は難しくありませんが、出題範囲が非常に広くなり全てをカバーするのに苦労します。
卒論のディフェンスは、最初に自分の卒論の概要と結論を説明します。
その後教授陣から卒論についていくつか質問され答えなければいけません。
私は卒論のディフェンスは問題ありませんでしたが、State Examの方が自信なく準備期間の8割はState Examに費やしましたこれは即日で結果をもらえ、合格すれば晴れて卒業が決まります。
以前書いた「19 State Exam」の記事に詳細があります。
0コメント