最初にState examとは大学を卒業する際に受ける試験で、卒論(修論)発表と口頭試験で構成されています。
ここの大学では大体6月の終わりから7月の頭、8月の終わりから9月の頭にかけて行われます。また2月の頭にも行われます。
原則半年に一度しか試験は受けられず、夏に落ちたら冬にもう一度受けます。そして合計二回しか受けられません。もう一度落ちたら退学になります。
クラスメイトは受けた5人中2人落ちました。(ちなみにストレートで卒業出来たクラスメイトは最初の年と比べると15%ほどでした。)
友達の友達チェコ人は落ちて他の大学に行き卒業しました。しかし単位などは移行できると思うので実際どうなるかはよくわかりません。
試験時間は1時間ほどで、卒論(修論)発表に15分、3分野1問ずつ問題を口頭で回答に45分という内訳になります。
口頭試験のリストは事前に配られ準備することができます。合計70問ほどです。
事前に試験官のリストも直前に配布されるので準備に役立ちます。
結果はABCDEFで評価され、卒論(修論)発表、3分野の口頭試験の合計4項目が評価対象です。Fが一つでもあれば不合格となります。
例えば、C A B Bだったら総合の結果はBです。
卒論(修論)だけは試験日前に指導教官とOpponent(批判的にチェックする人)によって評価されます。
コロナでオンラインで行われるという話も上がりましたが、結局対面形式になりました。聞いた話だと学生は大学に行って試験官たちはオンラインで画面越しに質問するという形式もあるそうです。学部、学科によて異なります。
基本的に、State examはちゃんと卒論を書いて発表し口頭質問になんとか答えていれば合格すると言われましたが、「そのなんとか」が難しいんですよね。
チェコでは(どこでも同じかもしれませんが)、口頭試験で考えて黙り込んでいるとわからないと判断されるので、少し的外れなことであっても自分の知っていることを全て吐き出すのが不合格にならない秘訣です。
試験日当日(今日2021年2月9日の半年前)
部屋には入ると、試験官が7人座っており、人生で最も緊張した1時間でした。当時の状況は今でもよく思い出します。
まず、問題なく卒論発表を終えました。
僕の場合口頭試験は、制御工学、計測工学と情報工学でした。機械工学部にいるとはとは思えないです。
制御、情報工学はなんとか無事に回答できました。
しかし、計測工学の試験官が厳しく意地悪で有名な教授で、僕が質問に答えるとNONOといい圧を与えてきました。さらにわからないとこを掘り深く質問され徹底的にやられました。言い訳ですが、その質問たちはリストには載っていません。僕も必死に自分が知っていることをアピールしようとしたのですが、最後には時間切れで不愉快そうな顔をしながらもういいよと言われ終了しました。
内心落ちたと思い部屋から出ました。
結果は10分後に再度部屋に入って試験官たちの前で読み上げられます。
A 卒論 担当教官
C 卒論 敵
B 卒論 合計
B 制御工学
E 計測工学 本当の敵
B 情報工学
B 総合
という結果でした。
結果を聞いた瞬間の安堵は忘れられません。
以上がチェコ工科大学プラハ校機械工学部制御計測工学科のState examの流れです。少しでも雰囲気を掴んでくれたら幸いです。
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